平成31年度避難指示解除区域等の林業再生に向けた普及啓発事業（林野庁事業）
　　　　　　　　　福島県建築大工業協会青年部「出前講座」概要


１．事業全休の目的
　東京電力福島第一原子力発電所事故によ=り放出された放射性物質の影響を受けた地域では、避難住民の帰還に向けて除染等が行われてきており、平成29年４月までに、帰還困難区域と一部の地域を除き、避難指示が解除されたところである。
　これらの地域は、森林が大半を占めており、地域の基幹産業の一つとして林業が営まれてきたが、事故後、森林の整備や林業生産活動が停滞していることから地域の復興を進める上で、林業の再生を図る必要がある。
　本事業では、森林における放射性物質に関する最新の知見等を整理し、それらを分かりやすくかつ正確に地域住民や森林所有者、行政関係者、消費者、マスコミなどに幅広く伝えることを通じて
地域の復興の加速化、風評被害の払拭等を図ることを目的に、福島の森林・林業再生に向けたシンポジウムの開催（福島県郡山市、東京都）、福島県産の木材や林産物の安全性や林業再生に向けた取組等の企画展示、福島県内での出前講座等を実施する。

２．「出前講座」の目的
　本講座では、福島県の林業再生に関わる各団体（学校、生協等消費者団体、林業関係団体等含む）が行う会合等の機会を利用して、森林における放射性物質の動態、林業再生に向けた取組等についての講座を開催ずる。
　開催に当たっては、各団体の業務や、森林・林業への関わり方が異なるために、事前に各団体の要望を聞き取り、団体め目的、構成員の属性に合わせたプログラムを決定する。
　平成31年度事業は、２回の開催を計画している。

3．開催日時、場所及び対象
　日程：令和２年２月28日（金）16:30～18:40　｡‘･
　場所：郡山中央公民館ヽ第10講義室　（郡山市麓山１丁目８－４）
　対象：福島県建築大工業協会青年部会員及び県中農林事務所管内の林業事業体等
　　　（ご担当：伊藤大輔氏（同会　副部長、木造工舎　代表／郡山市））

４，本講座の設定主旨
　本講座では、地域材（福島県産）を使い、山側・製材・大工まで繋がった顔の見えるネットワークでの家づくりの可能性を検討することを目的とする。現状、意識はあってもできていていない状況にあることから、まずは、施主に自信を持って、地域材（県産）を使う意義を説明・提案できるようになれたら良いとの考えで設定した。同じ考えで、地域材を自信持って勧められるように、木材や森林の放射性物質の現況についても正確な知識を持つことも目的とする。
５．本講座のプログラム
　①出前講座の主旨、林野庁事業概要説明・挨拶　２分

　②講義「森林の放射性セシウム分布の現状と今後の見通し」50分（質疑応答10分含む）
　　（国研）森林研究・整備機構　森林総合研究所　研究専門員　高野勉氏
　　　　※森林内の放射性セシウムの動態のうち、木材の状況をメインに、森林内の分　布状況や今後の見通しについても説明。
　　　　７年間の推移と現状／木材の汚染／福島県産材の安全性確保／今後の見通し

　　　　（休憩　５分）

　③意見交換・検討　テーマ「山側・製材・大工が連携した家づくりの可能性」
　　20分：実践者　株式会社ＢＡＮＫＳ（郡山市／住宅設計・施工）長谷川大輔氏取組説明
　　50分程度：意見交換会（進行：長谷川氏）
　　　＊ざっくばらんな質問・意見交換会

６．当日実施担当者
　・（―社）全国林業改良普及協会　編集制作部　主幹　三石　麗
　・林野庁　森林整備部　研究指導課　森林除染技術専門官　寺田英司


本事業受託団体：
　一般社団法人全国林業改良普及協会　編集制作部
　東京都港区赤坂I-9-13三会堂ピル
　担当者：三石麗　本永剛士　森本唯
　E-mail ; mitsuishi@ringyou.or.jp
　電話:03-3584-6625　FAX: 03－3583-8465


福島県建築大工業協会　青年部　担当　伊藤大輔
ＴＥＬ　090-5840-2472　　ＦＡＸ　024-944-5050